このあと、登山家で同会副会長の大島義夫氏が「地図の読み方」「コンパスの使い方」「山座同定」などについて講義。まず登山地図について、『見るもの』のではなく『読むもの』であるということを強調。この山がどういう形をしており、どこをどう登っていけばいいのか、こまめに地図を出して、しっかりと読み切り、決して迷うことのない登山をしていただきたいと訴えていました。また地図記号、等高線の見方・使い方などを勉強したあと、展望室のテラスに出て、コンパスを使った登山地図の見方、山座同定の実地研修を行いました。
ここでは、多くの人がコンパスを持っていても、ただ方角を知るだけの道具との認識が強く、地図上の2地点の測定から、自分が実際、どこにいるのかを検索したり、各人が現在地から遠望する山が、地図上のどういう名前の山なのか、あるいは地図上の山が実際どこにあるのか、それぞれが自分の手でコンパスを使い、地図と照らし合わせながら同定する作業に取り組んでいました。その結果、見事山座同定に成功することができると、「できた!」と、感激の声があちらこちらから上がるなど、喜びに満ちた楽しい講座が繰り広げられました。
第二日は、万が一、登山事故に遭遇した場合、どのように応急処置を施したらいいか、長年海上自衛隊で衛生職種のメンバーとして事故現場などで活躍し、登山、スキンダイビングのベテランでもある同会副会長の小林勝三氏が実地研修をまじえながら講義。登山事故でありがちな擦り傷から切り傷、捻挫、肉離れ、骨折までその対応の仕方を説明し、包帯の巻き方、三角巾の使い方、テーピング処置など、各人に実際にやってもらいながら、それぞれに実地指導。そのなかで、小林氏は、最低限の医薬品、包帯、三角巾、テーピング用の伸縮性テープなどが入った「ファースト・エイド・キット」は登山する人必携のアイテムであることを強調。万全の準備をもって無事故の安全登山に心掛けて欲しいと要望しました。
このあと、安全登山の心得と基本について、大島氏がこれまでに遭遇した事故例や応急処置について話したあと、最後に登山に於ける標準装備、季節装備についても解説。それらをどのように揃えたらいいか、参加者と質疑応答を交えながら懇談しました。 |