秋深く渡りの鳥たち
晩秋の能登は、渡りの季節である。能登の各地に白鳥が、渡って来たと言う話が聞かれるようになると、能登の人々は、冬を覚悟する。初秋から中秋にかけてコスモスがそこここに咲き乱れて、残り少ない秋の光を演出する。
これらの花たちに迎えられるように渡り鳥達の一隊が渡って棲みよい環境となってくるといっていいのだ。今わたってきている鳥達は、来るべき子の季節に対して体力をつけんとばかりに、或いは、わたってきた体力の回復を図っているのかはわからぬが、餌をついばむのに夢中だ。
それでも周囲への警戒は怠っていない。リーダーらしき鳥が常に周囲の様子を観察している。かといってそれほど神経質とは思えない位置に餌をついばんでいる。このような光景は能登の各地に目にすることができる。
さて、いまわたってきている白鳥の群れには、かなり幼鳥が見受けられる。彼らもまた渡りをしてきたのだろうか。 それにしても、私達のフィールドのいとも簡単に舞い降りてきてしまった。それをまた特別に意識していない能登の人々がある。このようなことはもうずいぶん昔から当たり前のようにあったものだと思っているかのようである。
白鳥のほかの鳥達もそうなのだがそこにいることが当たり前のように遊んでいる。彼らは目の前を列車が通り過ぎようと関係なく悠々と泳いでゆく。かの白鳥達も工事現場のすぐそばに餌をついばんでいる。そこにこの能登特有の自然との関り方があるのだと思う。
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