| 秩父が明治から昭和にかけて、足利、桐生に並ぶ、絹織物の名産地だったことをご存知でしょうか。
本日は絹の里を訪ねて秩父銘仙館に行ってきました。
秩父銘仙は、平織りで裏表がなく、両面を楽しむことの出来る、手軽なおしゃれ着として当時の女性に人気がありました。秩父地方の人々の80%は「糸」に拘わる仕事をしていたといわれます。
山に囲まれた秩父では、米作が難しく米に替わる、またはそれ以上のものは絹しかなく、地場産業として発達しました。養蚕はまさに秩父の人々の「生きる手立て」だったといえます。
秩父地方は最盛期には、糸を扱う問屋など商業の町として栄え、埼玉県の経済を動かすほど売買が行われていました。今でも当時の豪商や、養蚕を扱った大豪農の贅を尽くした建物が残されています。しかしながら、昭和中期から洋服の生活が中心となり、戦後は安い中国産の絹に押され、織物業は衰退の一途をたどりました。
秩父銘仙館の建物は、埼玉県秩父工業試験場として建設されました。アメリカ人建築家ライト氏考案による、石積みの外装も残され、現在は国の登録有形文化財に指定されています。
館内には、当時使われていた機械がそのままの形で保存され、今にも織機が賑やかに動き始めて、鮮やかな1600本の絹糸が秩父銘仙をつむぎ始めるような気がします。
当時の着物も多く展示されていますが、秩父独特の「ほぐし織」に華やかさや粋は現代にも通用しそうです。
嬉しいことに、秩父銘仙の技術を伝えるために、若い女性が何人も織機の前で真剣に作業していました。
1反を織るために、1600本の縦糸の間に、2本ずつ横糸を入れていく細かい作業を、35000回から40000回繰り返していくのです。
昔は1反(12m)を1日で織ったというから、全く驚きです!
(写真:説明をしてくださった横山さん。長瀞で草木染のストールを織っています。)
希望者は、染め織り体験ができます。
素敵なコースターや花瓶敷きを作ってみませんか。
場所:埼玉県秩父市熊木町28-1
(西武秩父駅から徒歩5分)
電話:0494(22)4112
開館時間:9:00〜16:00
入館料:一般200円 |