足元の景気−足元の景気−再上昇への兆し
(1)設備投資は再び加速か
前回8月の本欄で、設備投資の先行指標である機械受注額が6月に大幅減少、株価が急落したことなどから、景気判断を慎重化、年初来下り坂にあった景気の持ち直し時期は秋口以降に後ずれするとの判断を示した。
しかし、機械受注統計は、いわゆる設備投資の先行指標とされている、実勢をよく表す、「船舶・電力を除く民間企業からの受注額合計」で見て7月は前年比8.0%増とプラスに転じた。また、建設投資の先行指標である建設着工床面積は、足元で大幅に増えている。企業収益が好調であることもあり、設備投資は今後再び息を吹き返す可能性が高いとみられる。
(2)米国経済の落ち込み、影響は限定的
日経平均株価は7月20日まで1万8000円台にあったが、その後急落、9月下旬現在で1万6000円台と低迷している。この背景には、米国の低所得者向け住宅ローン(サブプライム)の焦げ付きをめぐる世界的な信用不安があるとされる。
ただ言えることは、@米国および他国の金融当局が迅速な対応をとり、市場も落ち着きを取り戻してきている、A米国経済の世界に占める地位がかつてに比べ大幅に低下し、世界経済は、過去最高の年率5%程度の成長を維持している、ことなどから日本経済が実体面で大きなマイナスをこうむることはないとみられる。
日本の輸出は数量ベースでみて、今年1−3月は落ち込んだが、4−6月になり再び勢いを増している。輸出の増勢は維持されるのではないか。
(3)景気は夏まで調整過程だが底堅い
今年前半から夏にかけ景気は軽い調整局面にあったことは間違いないが、底堅い状態を維持し、足元では再び反転の兆しがある。本格的な景気後退は回避され、秋以降は上昇過程に戻る可能性が高い。
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