| [Vol.15]
グリコヘモグロビン
製薬会社元研究所長 亀井 敏夫さん
本年4月スタートの新健診制度では、血糖値測定に加え、グリコヘモグロビン(HbA1c)が新しく検査項目に加わることになりました。
現在、健康診断での糖尿病の診断は、空腹時血糖値≧126mg/dlを基準として行なわれており、異常が検出された場合には、糖負荷試験で確認を行なっています。既に多くの健康診断で行われているグリコヘモグロビン検査は、赤血球中に含まれる酸素を輸送する蛋白質であるヘモグロビンが血中に存在するブドウ糖により修飾されたグリコヘモグロビンの量を測定するものです。
グリコヘモグロビンは、過去1、2ヶ月の血糖値の総和の平均値を測定することになるため、糖尿病の 診断をより確実なものにできます。空腹時血糖値だけでは、何かの原因でたまたま血糖値が上がることも考えられます。グリコヘモグロビンでは≧6.5%以上を糖尿病と診断します。
私の場合も、健康診断時の空腹時血糖値は、110mg/dLあたりをうろうろしていますが、グリコヘモグロビンは、4.5%くらいであるため、お医者さんからは、まあいいかといった診断を受けています。
糖尿病の診断基準
- 空腹時血糖値≧126mg/dl,75gOGTT2時間値≧200mg/dl、随時血糖値≧200mg/dlのいずれか(静脈血漿値)が、別の日に行った検査で2回以上確認できれば糖尿病と診断してよい。これらの基準値を超えても、1回の検査だけの場合には糖尿病型と呼ぶ。
- .糖尿病型を示し、かつ次のいずれかの条件がみたされた場合は、1回だけの検査でも糖尿病と診断できる。
- 糖尿病の典型的症状(口渇、多飲、多尿、体重減少)の存在
- HbA1c≧6.5%
- 確実な糖尿病網膜症の存在
となっています。あまり良くわかりませんね。
人間は食事をすると、食事からグルコースが体内に取り込まれ、ブドウ糖の血中濃度が上昇します。血液中のブドウ糖濃度を一定に保つために膵臓からインシュリンが分泌されます。インシュリンがすい臓から分泌されない、またはその量が不足している、必要以上に分泌されているのに十分に作用しない等の原因で慢性的に高血糖になるのが糖尿病です。
糖尿病は合併症を生じやすく、糖尿病による腎不全の為、年間1万人以上が人工透析を開始し、糖尿病による失明は、年間3000人を超えているそうです。糖尿病があると心筋梗塞や脳梗塞にかかる可能性も数倍高くなるとされています。自覚症状がないため、診断以外では長い間、気付かないことが多いですが、糖尿病の合併症は非常に怖いため、グリコヘモグロビンの結果も含め、健康診断の結果を良く検討し、対処する必要があると思います。
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