浦和駅から歩いて15分、浦和商業高校の近くの静かな住宅街に「土合やぶ」がある。
小さな看板を目印に暖簾をくぐると、蕎麦をゆでる暖かな湯気が香る。
「お客様に、ほっとなごみながら蕎麦を味わっていただく場所にしたい」と、店内は普通の民家を思わせるつくりになっている。
この地で店を始めたのが平成4年、これが自分のスタート地点だったと店主の田口さんは語り始める。
「こだわりの特別な材料なんてうちにはありません。それなりの材料を選んで蕎麦を打つ。もう34年もそんな毎日を続けてきました。
普通の蕎麦屋でいいと考えていますから・・・
唯一、こだわりがあるとすれば、お客様に美味しいものを食べていただきたいとずっと思い続けてきたことだけです。」
土合やぶは喉越しのよい細い蕎麦と、甘みを抑えたすっきりとした蕎麦つゆの店として知られている。特に、極細ともいえる香り高い蕎麦は、蕎麦打ち30年の重みを感じさせる職人の「技」である。
「蕎麦のおいしさは喉越しと食感だと思っています。お客さんにおいしいと喜んでいただきたいと思っているうちにこの細さになってきたんですよ。でもこれでいいと言うわけじゃなくて、これから、まだまだ変わっていくかもしれません。」
住宅街の目立たない場所にありながら、口コミで県外からのお客さんも多いと聞く。
蕎麦の味は勿論、肩に力の入らない自然体の田口さんの人柄であろう。
「30年かけて、やっとここまでですよ。まだまだだと思っています。
でもね最近、本当に蕎麦うちが面白くなるのはこれからだって思うようになったんですよ。
私も団塊の世代、人生に一区切りついてからのほうが何事も面白くなる気がする・・
これからどれだけ蕎麦打ちが上手くなるか自分でも楽しみに思えるんです。」
おだやかな田口さんの話を聞きながら、お勧めの日本酒を片手にゆっくりと蕎麦を味わう、そんな贅沢な時が流れる蕎麦屋が「土合やぶ」である。
メニュー:里のかおり(自家製こんにゃくのお刺身)420円、もり蕎麦700円、
田口さんお勧めの「辛み大根蕎麦」1,000円他
住所:さいたま市南区白幡2-18-21(JR武蔵浦和駅、浦和駅から徒歩15分)
電話:048-862-4848
定休日:火曜日
営業時間:11時30分〜20時30分
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