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妻と行く初めてのヨーロッパ・パック旅行
■初めに
定年退職後、奥様と2人でとりあえずヨーロッパ旅行でもしたいという方が多いと思います。団塊世代の多く方は、企業戦士として身を粉にして働いたせいか、長期の休暇もままならず、子育て費用も掛かるし、連休等を利用した国内の家族旅行がせいぜいだったのではないでしょうか。
筆者もいみじくもそんな一人でした。海外旅行と言えば、女房と行った新婚旅行を含めた2度のハワイ旅行と数回の韓国出張旅行だけ。そんな団塊世代が定年退職を機に女房と2人のヨーロッパ旅行を企画しました。皆様の参考にと、その体験記を記すことにします。
■どんな旅とするか、どこに行くか。
退職後の楽しみとして、年1〜2回は海外旅行をと思い、まずはヨーロッパに行こうと。でも、ヨーロッパは初めてです。イギリス、フランス、イタリア、ギリシャ、スイス、東欧諸国、北欧、スペイン、ポルトガル、どこも魅力的です。
まず始めに、旅行会社各社のツアー企画を調べました。最近は団塊世代目当ての新聞広告が毎日のように掲載されます。パンフレットを取り寄せるのもいいですが、インターネットを利用すれば、旅行会社のHPのみならず、旅行記などのHPやブログも数え切れないほどアップされています。
いろいろ検討した結果、最初はパック旅行、それも格安で、というものでした。H交通社の企画が目に留まり、南ドイツのロマンチック街道、スイス、パリ3泊8日間というものに決めました。
費用は、時期により変動がありますが、11月初旬で、添乗員付、自由行動時以外食事付で一人約19万円です。いやあ、安いと思っていたら、これには落とし穴?がありました。近年の航空燃料の高騰に伴い、航空会社が運賃とは別に燃料サーチャージ料を徴収するのです。出発前の成田空港で、途中の空港の施設使用料等も含め約4万円/人の支払いとなりました。また、別料金のオプショナルツアーやディナーが設定されており、我々は、スイスのオプショナルツアーで一人3万円弱追加。結局、一人19万円という触れ込みが、26万円になってしまいました。このへんは、他の旅行会社の企画ですべて含まれているものもあるようなので、充分比較検討する必要があったと思います。
■ ドイツ・ロマンチック街道、スイス、パリ8日間の旅(旅程に沿った体験記)
◆ 1日目
 13時過ぎに成田より空路ロンドンへ離陸。搭乗機はボーイング747、いわゆるジャンボジェットです。エコノミークラスは窓側各3列、中央4列で、やはり還暦の身には狭い座席に長時間座って寝るのは辛いところがありました。フランクルフトにはトランジットで英ヒースロー経由、約4時間のロスとなります。直行便はお値段との相談となることでしょう。
 旅の出発点となるハイデルベルグの近くのホッケンハイムのホテルはまあ清潔なビジネスホテルといった感じで可もなく不可もなく。

◆ 2日目
 これから4日目のジュネーヴまでドイツ〜スイスを、ツアー客30名+添乗員1名でバスツアーです。
 まずハイデルベルグで、朝もやに霞むハイデルベルグ城、旧市街を観光し、お決まりの民芸店へ。買う買わないはお好みで。
 次に、ロマンチック街道のハイライトであるローテンブルグへ移動です。220km、約2時間半の道中です。ドイツの高速道路アウトバーンは、原則、制限速度がなく、120kmほどで巡航する我々のバスを、追い越し車線の車はすいすい抜いていきます。

 中世の趣いっぱいの城壁に囲まれたローテンブルグ旧市街を見物後、さらにロマンチック街道を南下します。アウトバーンから眺める緩やかな丘陵には、異国人にはこれがまさにヨーロッパの田舎かと感じさせる集落が点在しております。
本日の宿は、ミュンヘンの南、オーストリア国境近くの保養地ガルミッシュ・パルテンキルヘンにある、趣のあるリゾートホテルでした。

◆ 3日目
 この日は、ロマンチック街道南端のフュッセンに向かい、近くの世界遺産・ヴィース教会とノイシュヴァンシュタイン城を観光し、スイス中央部のインターラーケンまでのツアーです。
 ヴィース教会は、放置されていた鞭打たれるキリスト像を引き取って祈りを捧げたら、涙を流したという奇跡が起き、その像を祭るため建てられたそうです。

 ノイシュヴァンシュタイン城は、19世紀にルートヴィッヒ2世により、ワグナーのオペラや中世の騎士道をテーマに、贅の限りを尽くして建てられた城です。ディズニーのシンデレラ城のモデルでもあります。
 昼食後は、ドイツからオーストリア経由でアルプスの国境のトンネルを抜け、かわいらしい窓辺に花が溢れた家の連なるスイスの町々を通過する、360km、約6時間半のバスツアーです。


 宿泊地インターラーケン到着後、近くのログ造りのレストランでの夕食でした。チキンとポテトとパンという簡素な食事。飲み物はすべて別料金です。スイスに限らず、どこも水はタダでは出てきません。ミネラルウオーターが3.5スイスフラン(約350円)、ビールが5フランでした。ホテルは安い駅前ホテルといった感じ。日本の地方都市の安いビジネスホテルに泊まったことがある男供は、格安ツアーだし、まあこんなものかと思ったでしょうが、女性連はちょっとびっくりしたようです。

◆ 4日目
 オプショナルツアーで、ユングフラウヨッホ登山電車の観光へ出発です。   登山電車の出発駅ラウターブルネンまでバスで行くと、もう雪と岩の山々が迫ります。ここから2,061mのクライネシャイデックまでは、かつて日本でも軽井沢碓氷峠にあったアブト式の登山電車で登ります。

 朝日が山々を照らし始める中、クライネシャイデックに到着しました。なんと、アイガーの約1,800mの北壁が目の前に迫ります。すごい迫力です。電車を乗り換え、山腹のトンネルを抜け、ユングフラウ・トップオブヨーロッパ駅(3,454m)が終着です。電車を降りるとちょっとふらっとしましたが、走ったりしなければ高山病は大丈夫なようです。展望台からは、4千mを越えるユングフラウやメンヒ、氷河など壮大な眺望を満喫することができました。

 その後「アルプスの少女ハイジ」の世界そのままの、麓のグリンデルワルトに降り、ジュネーヴまで235km、3時間半のドライブです。19時過ぎのTGV(仏の新幹線)に乗り、パリへ向かいました。夕食は旅行社手配のえ〜っと驚く幕の内弁当。期待するのが無理ですね。

 添乗員から、パリは危険なので注意するようにと何回も言われていたので、23時頃到着したホテルのロビーにいた20人程の肌色の違う人々に、みんなびっくり。市街東はずれの日本のビジネスホテル風のホテル泊でした。パリはかつての移民政策で、今や人種のるつぼなんですね。
◆ 5日目
 いよいよ、おパリ。まずはバスで市内観光。観光名所を一通り巡ってから、エッフェル塔の眺望スポットへ。

近くの船着場より、約1時間半のセーヌ川クルーズです。


 午後は自由行動となりましたが、オプショナルツアーは昼食付15千円也のヴェルサイユ宮殿です。私たちは、これはパスして、パリの街歩きを楽しみました。(写真:ノートルダム寺院)

 ルーヴルやオルセー美術館は、入館料無料の第一日曜と重なり、混雑しているので、次の機会としました。ルーヴル近くの横丁のパン屋で大きなフランスパンへ好みの具をはさんでもらい、これを齧りながらの街歩き。(写真:凱旋門)
(写真:オペラ座)

 市内のあちこちに市が設置した貸し自転車置場があります。近くにいた人に英語で借り方を教えてもらい、傍らのボックス(英語表示切替可)でクレジットカード決済を。1日1ユーロ(160円)、1週間まで借りられます。返却は市内にある設置場所ならどこでもOK。

 約3km離れたモンマルトルの丘までサイクリング。サクレ・クール寺院を見て、カフエでお茶を飲み、ポルノショップやストリップ小屋が軒を並べる横道を通り、表通りのフレンチカンカンで有名なキャバレー、ムーラン・ルージュをカメラに収めました。(写真:サクレ・クール寺院)
(写真:ムーラン・ルージュ)

奥方の許しが得られるなら、夜はムーランやリドなどのショーや、クレイジーホースのストリップアートを鑑賞して、パリ文化に触れるのも楽しいでしょう。
 私たちは、そこからメトロ(地下鉄)で凱旋門の近くへ行き、シャンゼリゼ通りを散策。庶民的なイタリアンで夕食を摂り、またメトロでホテルへ戻りました。
(写真:夜のシャンゼリゼ)
◆ 6日目
 いよいよ、世界遺産モン・サン・ミッシェル修道院観光です。パリから280kmも離れているため、片道5時間1日がかりでノルマンディー地方の田園風景を眺めながらのバスツアーです。

 モン・サン・ミッシェルはTVCMで見る景色そのものです。参道のレストランでの昼食は名物のオムレツでした。

 ロマネスク様式やゴシック様式の建物内部をガイドの説明を聞きながら回ります。僧院の高所から眺める干潟もすばらしいものでした。
夜はパリに戻り、エッフェル塔のイルミネーションを眺め、夕食はエスカルゴを楽しみました。
◆ 7日目、8日目
 朝、パリのシャルルドゴール空港を発ち、ロンドン経由で成田へ。翌朝、9時の帰着でした。

■ 格安パック旅行を体験して

◆ 楽ちん・格安・便利
 添乗員付きパック旅行は初めてでしたが、秘境や僻地ではない、いわゆる有名観光地を回る旅には、パック旅行は格安でそれなりに楽ちんで便利です。今回のツアーのように、駆け足で3カ国を巡る旅は、とにかく旅行社の旅程に沿って、バスなり列車に乗っていればいいのです。自由行動時以外、食事の心配も要りません。宿も一応最低限の設備は整ったところで、眠るのに何の不自由もありません。とにかく、有名観光地を駆け足でいろいろ見てみたいという方は、とりあえずパック旅行でしょう。
ツアーの同行者とはあえて自己紹介することもなく、添乗員の点呼で名前を覚えたら、気軽に話しかければいいのです。気が合うようならお友達に。

◆ ホテルについて
格安ツアーであること、ゆっくり滞在型ではないので、狭くても、清潔で静かに寝ることができればいいと割り切ることです。ただ、セキュリティ等については、添乗員の話を良く聞いておくことです。格安ホテルなので、チップを置かないと、掃除のおばちゃんにいたずらされることもあるとか。
ベッドはツインまたはダブルが標準です。ダブルは日本のものよりも大きく、ダブルベッドに慣れていないご夫婦でも楽に寝ることができます。
スペーリアクラス宿泊とか、2つ星以上のホテル保証とかを謳っているツアーもありますので、ホテルが貧相ではイヤという方はそちらをどうぞ。

◆ 語学について
 語学はできるに越したことはないですが、添乗員付きパック旅行では、理解できなくても困ることはないと思います。買い物でも英語の単語を並べ、指差せば、何とかなるものです。20〜30人のツアーには、何人か語学のできる人がいるもので、それらの人と仲良くなるのもいいでしょう。今回の旅行でも、独語をスムーズに話すご婦人や学生時代仏語専攻だったという奥様が一緒でした。 
また、フランス人はプライドが高く、英語をしゃべらないと聞いていましたが、若い人は大抵理解できるようです。

◆ 飛行機について
 格安パック旅行の場合、搭乗便の連絡がくるのが、最悪出発5日前になるようで、また航空会社の指定はできません。成田に一泊する必要のある方は、頭に入れておく必要があります。日本の飛行機でなければという方は、そのようなツアーもあるので、そちらを選んでください。少し高いです。
 エコノミークラスに10時間以上座っているのは、とても窮屈です。左右に空きがある席があれば、搭乗終了後に移ってしまうことです。今回、帰路は中央4席に全身を伸ばして寝てきました。

長々と拙い文章を読んでいただき、ありがとうございました。皆様のお役に立てば
幸いです。またどこかへ行こうとプランを練り始めました。
記事・写真提供 読者様
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