芦ヶ久保から二子山へ ―奥武蔵の秋を歩く―
秩父市の東側にある二子山(883m)は、その名のとおり雌岳と雄岳がラクダのコブのように二つ並んでいます。西武秩父線の芦ヶ久保駅から沢沿いを登り、帰りは雌岳から尾根コースを下りました。
朝からハッキリしない空模様で、期待した秋の空は厚い雲で覆われていました。車窓から見える柿やピラカンサスの赤い実に秋の深まりを感じます。道の駅「果樹園あしがくぼ」の広場は、クルマやバイクで満杯です。軽い準備体操の後、リーダーの諸注意を受けて出発しました。
はじめから急な登りです。外人の男性が4人、ジョギングスタイルで駆け上ってきました。細い沢を木橋で何回か渡り返しながら登っていきます。雲がいくらか薄れてきたのでしょうか、少し明るくなってスギ木立の間から秩父市街が見えてきました。
スギの大木が倒れて道をふさぎ、木の上をまたいだり、くぐったりでとても疲れます。「きつい登りあり」と書かれた標識を見て、自分は大丈夫かなと心配しました。ゴツゴツした岩石の混じる山道を登りながらふっと見ると、シラヤマギクの花があちこちに咲いていました。いつの間にか沢音も小さくなり尾根に登りつきました。風がなく蒸し暑いのでみんな大汗をかき真っ赤な顔をしています。
ここから雌岳まで尾根伝いに進みます。またまた急坂が続き、右手、そして左手とロープにつかまりながら雌岳に到着。
頂上では10人くらいのパーティがコンロを囲んで、楽しく食事をしていました。ここから10分ほどで雄岳です。狭い岩の間を慎重にくだり、急斜面を登り返すと木立ちに囲まれた山頂です。三等三角点標石が立っていました。今日は武甲山や小持山のパノラマが見られず残念でした。待ちに待った食事です。急な登りと急な下りの連続でエネルギーが消耗したことでしょう、みんなタップリと補給をしていました。
昼食後、雌岳を経て浅間神社へくだります。大きな石や木の株をつかみながらの下山です。空は相変わらず厚い雲に覆われています。スギの植林帯の中につけられた小石の道をズルズルと音をたてながら、滑らないように注意して下りました。サンショウの大きな木があり、葉や実を摘んで香りを楽しみました。一瞬、心の癒しを感じました。
浅間神社は山の上の小さな神社でした。ここから芦ヶ久保駅までの下りは、紫色のノコンギクや紅いツリフネソウ、真っ赤なミズヒキなどの花が見られ、川の瀬音も聞こえてきました。最後の難所、足元の危うい急坂を下りきったところにクルミがたくさん落ちています。大きなビニールの袋にいっぱい収穫した仲間もいました。西武線の線路の下をくぐり国道に出ると、ほどなく芦ヶ久保駅が見えてきました。 |