北八ヶ岳と池めぐり ―苔むす山岳を静かに歩く―
9月15日(土) 晴れのち曇り 麦草峠から出発した。コメツガの林の中は厚い苔で覆われているが、木洩れ日で明るい。木道が切れると湿った石は滑りそうだ。
クマザサの林道から林に入り雨池に着いた。微かに揺れる池面に映る山と空と雲が美しい。
池めぐりの途中から八柱山を往復した。
マツムシソウが咲き、赤とんぼが飛び交う明るい山頂でランチ。緩やかなアップダウンは下りも同じ。池めぐりを続け、林道の奥に出た。
雨池峠を越えて登り切ると、青い三角屋根の縞枯山荘が待つ。太陽光と風力の自家発電、薪ストーブと、ランプの宿だ。
大きな圧力釜で炊いたご飯と、手作りのおかずが美味しい。すっかりガスって何も見えないし、部屋には明かりもなく長い夜だ。
9月16日(日) 晴れのち曇り一時雨
東の空が赤い。山の端のシルエットと、朝霧の中に木道が続く夜明けの風景は忘れがたい。プロペラを回し続ける小型発電機に別れを告げ、昨日散策した坪庭から北横岳に向かう。高度を上げると素晴らしい展望が開ける。
七ツ池をめぐり、一登りすると北横岳山頂だ。
目の前に蓼科山。八ヶ岳連峰も来月登る荒船山も見える。遠く槍ヶ岳がくっきり尖り、先月登った鹿島槍の双耳峰も見えた。満足して下り始めた頃からガスが出て、大岳山頂からは何も見えない。
巨岩の道をよじ登り、懸垂下降し、天狗の露地で昼食を摂る。
気を抜かずに双子池まで下りた。
平坦になった道を雄池、雌池、最後の亀甲池とめぐる。龍源橋までの遠いこと。もう一息の所で雨が降り出したものの、全員無事に下山でき安堵した。
|