浦和レッズが世界のクラブで3位になった日
世界中のサッカークラブの頂点を決める大会、「FIFAクラブワールドカップ」が日本で開催され、ヨーロッパチャンピオンであるACミラン(イタリア・セリエA)が、南米チャンピオンであるボカ・ジュアアーズ(アルゼンチン)に勝利して4度目のクラブ世界一となりました。
今回は日本から浦和レッズがアジア王者として初出場し、準決勝でACミランと対戦したことで話題になり、観客動員数なども含めてメディアで取り上げられる機会も多く、初めてこの大会を知った人も多いと思います。
今年は全7チームが参加したこの大会の賞金総額は約18億円、当然チケットもJリーグの試合などと比べてかなり高額です。
観客動員数日本一を誇る浦和レッズでも、さいたまスタジアムのホームゲームのようにスタジアム全体を真っ赤に染め上げるとまではいきませんでしたが、多くのサポーターがチケットを入手して応援に駆けつけ、熱い声援で選手たちを鼓舞し続けました。

(07.12.13 FCWC準決勝:レッズVS ACミラン戦のゴール裏)
浦和レッズは準決勝でACミランに0−1で負けましたが、3位決定戦でアフリカ王者のエトワール・サヘルに勝利して見事世界3位のクラブとなりました。
私は、準決勝と決勝戦(&3位決定戦)のチケットを娘に誘われて事前に購入しておいたおかげでレッズサポーターにとって最初で最後(?)かもしれない歴史的瞬間に娘と二人で立ち会うことができました。
(07.12.16 FCWC 浦和レッズ3位の表彰式)



ミランの監督も「レッズサポーターの応援により、彼らは信じられないくらいよく頑張った」という意味のコメントをしていました。
ミランとレッズではレベルの違いが大きく、スコア以上の差が感じられる試合でしたが、これまでクラブとしてはアジア王者にもなれなかった日本が、アジア王者として出場した大会で世界の3位になったことは日本のサッカー史に残る快挙です。
Jリーグ開幕の頃は成績がふるわず「お荷物」などと言われたレッズですが、当時もサポーターの熱い応援はJリーグで一番と言う評価でした。J2に降格した時期もサポーターから見放されず、昔は弱小チームといわれていたレッズも、近年はリーグ優勝や天皇杯優勝を経験し、いつのまにか「王者浦和」などと呼ばれるようになりました。
Jリーグ開幕から10数年が経過し、選手の世代交代もありますが、スタジアムの老若男女、幅広い世代の観客の中に、明らかにシニア層と思われるサポーターの姿が最近特に目につきます。
埼玉スタジムのホームゲームでは、ゴール裏だけでなく、メインスタンドなどの指定席にもレプリカのユニホームや応援マフラーを身につけた観客が多いのですが、シニア層のご夫婦、友人グループ、親子を数多くみかけます。イケメン選手の効果か、ギャルから元ギャルまで女性も多いように感じられます。
今年のACL(アジア・チャンピオンズ・リーグ)のアウエイ試合は、どの会場にも日本から応援に駆けつけたレッズサポーターの声援がこだまし、慣れない環境で戦う選手たちを勇気づけました。
その中でも一番過酷だったセパハン(イラン)戦のスタンドにもシニアサポーターの姿がありました。イランはイスラムの戒律が厳しく女性のスタジアム観戦はいろいろなハードルがありましたが、勇敢なシニア女性も参戦。
ACL決勝戦最後のさいたまスタジアムのセパハン戦では、地鳴りのような声援と拍手がテレビの画面を通しても伝わってきたと言います。スタジアムにいた私たちももう2度とああいう緊張感を持って応援することはできないのではないかという気がします。

(07.11.14 浦和レッズACL優勝の表彰式後)
私は、今年は海外での応援はかないませんでしたが、リーグ戦、ACLの試合を30試合以上スタジアムで応援することができました。
私のレッズ応援度も年数の経過により熱が高まっているのですが、体力や時間の制約もあり基本は指定席なのでレッズサポの中ではいわゆる「ぬるサポ」です。
応援グッズもマフラーだけの着用から、レプリカユニホームを着て応援するようになってから、明らかにレッズサポーターとしての帰属意識が高くなってきたと思います。
それは、特に自分の周りにレッズサポーターの姿が少ないアウエイ会場で試合中の声援・手拍子が思う存分出来るかという行動にもつながります。
また、サポーター仲間の友人たちとアウエイ会場までツアーを組んで一緒に応援に行ったりするようにもなりました。
レッズサポーターという集団に帰属し、試合中は選手と一緒に自分たちも戦っているという一体感を感じます。
大事な試合の前は、こちらも雑念を振り払うストイックな生活を心がけ、縁起担ぎなど出来る限りの努力をします。
応援のかいあってレッズが勝利し、試合後に選手たちがあいさつにきた時に感じる達成感や高揚感。
特に応援している選手や有望な若手選手が期待通りに活躍したときは成長した我が子を見る母の気分も味わい、チームの調子で一喜一憂する日々・・・
勝利のあとや節目の試合後など折に触れ、居酒屋やレストランなどで、レッズのサッカーや選手について娘や仲間たちといろいろ語り合うひととき。
そして、それらの苦労が報いられて優勝出来たときは、スタジアムで絶叫し、誰彼となくハイタッチして喜びを分かち合う開放感。
ACL優勝カップを手にした鈴木啓太選手の「この優勝はサポーターのもの」という言葉に自分がほめられたような気分で思わずうるうるしてしまう。
優勝記念特集の雑誌や優勝記念グッズをオトナ買いし、喜びの余韻がさめる頃カードの請求がきてちょっと後悔・・・
すべて自己満足の世界かもしれないけれど、単調になりがちなリタイア生活にあって、こういう変化や刺激、様々な感情を体験できるのは大変ありがたいことです。
今年、浦和レッズはACLで優勝し、クラブチーム世界3位になりましたが、“あと一つ勝てば優勝”できたJリーグは大失速でまさかの2位という結果。
サポーターにとって、楽しいことも辛いこともいろいろあった1年でしたが、私は来年も「さいたまの誇り」から「日本の誇り」になり、これからは「世界に羽ばたく」存在に成長するであろう浦和レッズを応援します。 |